7/4(土)「『おきなぐさ』絵本原画展」最終日は、
画家の陣崎草子さんに、Zoomオンラインでギャラリートークを
していただきました!
…といっても、初の試みで、ホストの奥山もまだまだ不慣れ。
じつは,前日にも陣崎さんは店にきてくださり,
二人で,会場はどうセッティングするか,
どうやって映像を映すか…,朗読やサイン会はどうするか…など,
かなり時間をかけて打ち合わせをしたのですが,
それでも,うまくいくか,ドキドキでした。
Zoomにつないでくださった方は,30名近く。
そちらの対応をしながら,司会をしたり,映像を流したり,もう必死でした。
途中で,フリーズしたり音声が途切れたりといろいろあり,
陣崎さんも「キョドキョド」してしまったとおっしゃっていましたが(笑),
それでも,参加者のみなさんの温かい対応が,
とてもありがたかったのは,私も同感です。
そして,『おきなぐさ』の朗読と絵本が生まれる過程についての
陣崎さんのトークは,やはりとてもおもしろく,熱く,不思議な
「陣崎ワールド」でした!
宮沢賢治の『おきなぐさ』という作品を読みこんで、
まず,主人公のその花をどう描くかと悩んでいたとき、
自分のアトリエ周辺に住みついていた猫に導かれて、
すぐ近くの裏山におきなぐさの群生を見つけた話。
作品の舞台である岩手県の七つ森付近での散策で、
アリやハチやチョウに導かれるようにして、
いろいろな人と出会ったり,新しい情報を得たりして,
作品の理解を深めていった話。
東北の春の風景,夏の風景を体感し,
とくに夏の山のみどりの美しさに,
最愛の妹トシさんを失った悲しみから回復していく道筋を
賢治さんも感じていたのではないかという話。
そして,山の上からおきなぐさが見ている風景は,
いったいどっちの方角だったのかという推理と,
絶滅危惧種となっている花を,その場所に復活させたいという思い。
…どのお話も,ほんとうに奇跡のような,必然のような,
不思議な感覚を呼び起こされました。
長い年月をかけて,『おきなぐさ』という絵本が作られてきたことを感じることができました。
参加者のみなさんからも,質問が出たり,笑顔をいただいたり…。
遠方からの参加者もあり,
また,ミキハウスさんのこの賢治絵本シリーズを編集している
松田素子さんにも,途中で少しお話いただいたり…。
オンラインならではのよさも,いろいろ実感できました。
まだまだ,工夫の余地はありますが,
参加者のみなさんからも,「おもしろかった」とのお言葉を
たくさんいただきましたので,
とにかく,とにかく,初の試みをやりとおせて,
ホッとしています!
そして,オンライン上ではありましたが,皆さんのお顔を拝見できて,
やはり,とっても楽しかったのです。
原画展は終了しましたが,サイン本も少しあります。
また,ミキハウスの「賢治絵本シリーズ」フェアは,
8月くらいまで続けますので,ぜひ,見にいらしてください。