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ハックルベリー・フィンのミシシッピー川の旅

2013.08.20 (火)

8/7~19の間、夏休みをいただきまして、
アメリカへ行ってきました。
もちろん、私にとってアメリカといえば、

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店の名前をもらった「ハックルベリー・フィンの冒険」。
ハックと逃亡奴隷のジムが、旅をするミシシッピー川です。
この川をいつかこの目で見てみたいとずっと思ってきました。

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念願叶って、こちらが、そのミシシッピー川と、
作者マーク・トウェインのふるさと、ハンニバルの町。
蒸気船からのながめです。

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こちらは、トウェインの子ども時代の家ですが、
ミシシッピの上流にあるこの小さな町は、
「トム・ソーヤーの冒険」の作品の世界そのまま。
トムやハックが家出をする川の中のジャクソン島や、
迷い込む洞窟、遊んだ小さな川や、幼なじみのベッキーの家などが、
大切に保管されていました。

続編となる「ハックルベリー・フィンの冒険」では、
ハック・フィンが主人公となり、
このハンニバル(作中では、セントピーターズバーグ)の町から、
ジムといっしょに川を下って行きます。

今回は、その旅に沿って、
当時、大都会に見えたセントルイス、
霧の夜に迷って通過してしまったミシシッピ川とオハイオ川の合流地点のカイロ、
のんびり川をくだったメンフィスなどに実際に立ち寄りました。
最後は、トウェインが若い頃、水先案内人をやっていた
ミシシッピー川の下流のニューオーリンズまで。
だんだんと広くなっていく川を眺めながらの旅でした。

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これら、アメリカの南部は、
もともと奴隷制度という人間の暗い歴史をもつ地域でもあります。
しかし、その歴史を変えていく、文学が生まれ、
音楽も生まれました。
メンフィスやニューオーリンズの町は、
ブルースやジャズのホールや店があちこちにあって、
音楽でいっぱいです。

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南部らしい突然の雨で、川はたちまち霧に煙ることも…。

今回、この旅をしながら、改めて、
「ハックルベリー・フィンの冒険」を読み返し、
奴隷制をとびこえた少年ハックの魅力をますます実感しました。

来年は、ハック・フィンの作品が生まれて130年くらいになります。
今回の旅では、いろいろな本や雑貨も見つけてきましたので、
来年あたり、「ハックルベリー・フィン」フェアをやりたいと思っています。
その中で、今回の旅の写真などもお見せしながら、
ハックの物語についてのトークなどもできればと思っています。

今回は、現在アメリカの大学に通っている甥っ子が、
車を運転してくれたおかげで、普通なかなか行かれないところに、
いろいろ立ち寄ることができました。
ほとんど、私のオタク的(笑)な興味で
あちこち行ってもらったにもかかわらず、
「いままでほとんど知らなかったけど、
なんだかマーク・トウェインが好きになってきた」と
その若い甥っ子も言っていました。

マーク・トウェイン&ハックルベリー・フィンの魅力を、
いずれゆっくりお伝えできたらと思っています。
どうぞお楽しみに!

ブックプレゼントをはじめました!

2013.06.16 (日)

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まえまえから、毎月1冊とか、2カ月に1冊などのペースで、
本をお届けするブッククラブシステムをやってみたいと
思い続けてきましたが、かっちりとした形を作るのは難しく、
少しためらってもおりました。

ですが、店を開店して、もうすぐ3年。

先日、あるお客様から、小学校2年生の息子さんに、
毎月1冊ずつ本を選んでとどけてほしい…という
ご希望をいただいたのです。

「2年生なので、できれば絵本ではなく物語の本を…、
1年間12回分、20000円くらいで…。」

おそらく、12回で20000円はかからないと思いますが、
だいたい1回1600円(送料ふくめ)という予算で、
季節やお子さんの年齢に合わせて本を選びお届けしているうちに、
こういうざっくりとしたシステムなら、
お客様の顔が見えるうちのような小さな店ならではの、
ブッククラブのようなものができるのではないかと思いました。

そこで、今回思い切って、
「ハックルベリーブックプレゼント」システムを
スタートいたします。

「出産のお祝いに」「5才の電車好きの孫に」
「3年生に読める物語を」「つかれてるあの人に癒しの本を」
などなど、大切な人に本を送ってみようかなというときは、
ぜひご相談ください。
6回分で10000円(送料込み・残金はお返しします)。
毎回,ポストカードやしおりやぬりえなど、
楽しいおまけつきです。
(くわしくは、商品一覧からどうぞ)

★★★

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さて、もうひとつ、素敵なおしらせが。
秋のイベントになりますが、
9/15(日)~25(水)
平澤朋子・画×菱木晃子・訳
「ニルスが出会った物語」原画展を
開催いたします。

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スウェーデンの作品
「ニルスのふしぎな旅」から、
6つの物語を選んで、
美しい絵をすてきな
絵物語が生まれました
(福音館書店刊)。

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平澤朋子さんによるすばらしい絵の原画を中心に、
平澤さんの他の児童文学作品の
挿し絵原画なども展示いたします。

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9/15(祝)14:00~ 
画家・平澤朋子さん
トーク&サイン会

また、この作品の訳者でもあり、
スウェーデンの数々の名作
を紹介されている
翻訳者・菱木晃子さんにも、
ミニ講演をしていただきます。
9/23(祝)14:00~

どうぞどうぞ、お楽しみに!!

新美南吉生誕100年! 島村洋二郎没後60年!

2013.06.06 (木)

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今年は,新美南吉生誕100年。
新美南吉って?? という方も,
あの「ごんぎつね」を書いた人…といえば,
きっとピンときますよね。

でも,新美南吉のおもしろさは,それだけではありません。
29年の短い人生でしたが,
動物たちが登場するしみじみとした童話から,
ゆかいな幼年童話,
子どもの微妙な心理を描いた少年小説,
長い人生を描いた物語,
また,童謡,詩,俳句,短歌と,
じつに多様な作品を残しています。
そのそれぞれが,またじつに味わい深く,
多くの文学者が,ひそかに南吉のファンだったりします。

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ハックルベリーブックスでは,
6月から,「新美南吉の本」フェアをはじめました。
さまざまな絵本や,童話集,

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また,南吉作品にちなんだ
スタンプ,一筆せん,クリアファイル,ポストカードなどなど,
南吉のふるさと半田の南吉記念館オリジナル雑貨も,
限定販売中です。

ちょっとめずらしい本なども展示中。

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そして,夏休みの後半8/24(土)~,
南吉特集にちなんだトークイベントやコンサートも開催します。
(くわしくは,イベントカレンダーをどうぞ)

この機会に,南吉というひとりの文学者の作り出した世界を,
じっくり知って,味わってみてください。

★★★

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合わせて,7/20(土)~22(月)は,
伝説の画家「島村洋二郎 没後六十年展」も
2階ギャラリーにて開催。

新美南吉は,1913年生まれ。
島村洋二郎は,1916年生まれ。
ほとんど同じ時代を生きています。
もしかしたら,二人はどこかですれちがっていたかも…。
そんなことを考えてしまいます。

この夏,ひとりの作家の人生,ひとりの画家の人生,
あわせて楽しんでいただければと思います。

新春恒例★洋書特集★

2013.01.14 (月)

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新春恒例の「洋書特集」はじまりました!
アメリカの知人が選んできてくれた本も、新入荷!
絵がきれいで、ユニークな絵本、しかけのある赤ちゃん本、
CD・ぬりえ・3Dめがねつきの本など、
いろいろご紹介。

また、英語だけでなく、
ドイツ・スペイン・北欧・アジア(洋書じゃない…汗)などの
めずらしい本もあります。

外国語を味わったり、
絵を楽しんだり、
インテリアにもかっこいい!

ぜひ、洋書を手にとって、ごらんください。

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「おたすけこびと」フェアも、
ひきつづき開催中。
特製ぬりえをさしあげます。
ぬりえコンテスト応募も続いてます。
出品してくださった方には、
おたすけこびとビニールバックか
オリジナルポストカードをさしあげます。

「おたすけこびと」シリーズには、
ショベルカー、はしご車、クレーン車などなど、
たくさんの車が登場するのも魅力。
せっかく車に興味をもったら、
名前も知りたいですよね。
…ということで、
「はたらくじどうしゃ」「はたらくくるま」の本も
いっしょにご紹介しています。

この本をきっかけに、
本好きになったというお子さんも、
たくさんいますよ!

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巳年の本、
名作ポストカードなども。

12.12.12 !

2012.12.12 (水)

今日は,2012年12月12日。

じつは,ハックルベリーブックスが開店したのは,
2010年10月10日でした。

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それまでの教員の仕事をやめて,
新しい職場をたちあげた日。
いつもご報告している通り,経営的にはまだまだですが,
とりあえず「赤字続き」というわけではなく,
なんとか続けてこられました。
おかげさまで,本を注文してくださったり,
2階スペースを使ってくださったり,
顔なじみのお客様も,少しずつ増えてきて,
楽しい仕事だとつくづく感じています。
2010.10.10にスタートした店も,
3年目に入り,飛躍の年にしたいなあと思ってます。

それから,去年,
2011年11月11日は,
私のはじめての評論集『〈物語〉のゆらぎ』(くろしお出版)を
上梓した日。
古田足日さんの『現代児童文学を問い続けて』と
西山利佳さんの『〈共感〉の現場検証』との3巻シリーズで,
児童文学の評論集という意味でも,ほんとうに貴重な出版でした。

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おかげさまで,この評論集は,今年,
日本児童文学者協会新人賞をいただきまして,
それをきっかけに,また新しく,
評論を書いたり,講座をもったりさせていただいています。

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現在『こどもの本』という冊子に,
「多層性のレッスン」と題して,評論の連載を書いています。
http://www.kodomo.gr.jp/kodomonohon/2012_11/

この11月号からはじまり,1年間続きます。
今までは,どちらかというと,
小学生以上,中学生以上が読む「児童文学」について
論じることが多かったのですが,
今回の連載では,店をはじめてから身近に接することになった
赤ちゃんの「絵本」から,「児童文学」までを,
縦断的に論じることができたらと挑戦中です。

また,来年の2月12日,19日,26日(火)には,
千葉市男女共同参画センターにて,
「ファンタジーの魅力 上橋菜穂子「守り人シリーズ」を読む」
という3回講座を予定しています。
千葉の方なので,ちょっと柏からは遠いですが,
興味のある方はご一報ください。
(13:30~ 3000円(3回分) 定員40名)

…というわけで,2011.11.11から改めてスタートした
ライフワークともいえる児童文学評論の活動も
自分なりに続けているわけなのですが,
さて,今日は,2012.12.12。

せっかくなので,この日も,何かのスタートの日にしたい!
そこで,思いついたのが,
「町へ出よう」という言葉。
寺山修司に『書を捨てよ 町へ出よう』という本がありますが,
もちろん,書は捨てないで,町へ出ようというのが,
12.12.12の私の決意です。

…というのも,店を始めてから,
すでに町とのつながりはいろいろとできはじめています。
たとえば,柏の本好きが集まってスタートした
軒先ブックマーケット「本まっち柏」。

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本と人と町をつなぐこの試み,
試行錯誤の中から,だんだんとやり方,すすめ方も見えてきて,
いよいよこれから,本格的に広がっていきそうな手ごたえです。
去年の今頃は,ほとんど知らなかった人たちが,
いまや親しい仲間になっているのですから,すごいです。

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そして,もうひとつは,新潟とのつながり。
今年の春に店でささやかに展示していた詩集の原画展が,
秋には,縁あって,新潟の直江津&糸魚川で巡回展を
していただき,大盛況となったのです。
いろいろな作家さん,画家さん,出版社さんの御協力で
あつまったすばらしい作品を通して,
遠く町と町がつながりはじめたのを実感しています。

この原画展は,1/7-8の二日間だけ,
ハックルベリーブックスにて,凱旋公演ならぬ凱旋展示をいたします。

このような文化を通して,遠く町と町がつながるということは,
私は,自前のセーフティネットではないかと感じます。
店をはじめてから3.11を体験し,
被災地の方のことをテレビなどで見ながら,
何をしたらいいのか戸惑うばかりで,
ほとんど何もできませんでした。

しかし,まず感じたことは,
店が人々をつなぐ場であるべきだということ。
そして,つぎに思ったのは,いつ自分の家も自分の店も,
なくなってしまうかわからないということ。
そんなとき,遠い地域とつながりがあったら,
どんなにいいだろうかということでした。
また逆に,遠くで何かあったときも,
すぐに手をさしのべ、役立てるような気がしました。

もちろん,そんな災難などはないに越したことはないのですが,
たとえばそんなセーフティネットにもなりうるような,
そして,もちろん,楽しいことが一番の,
本と人と町と町のつながり。
この12.12.12を,そのつながりの構築へ向かう,
スタートの日にしたいなあと思っています。

店長,勝手に決意するの巻でした。

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