記事一覧

高楼方子さんトーク&サイン会 開催されました!

2018.10.12 (金)

ファイル 459-1.jpg

9月から開催してきました「高楼方子×千葉史子原画展」は、
10/8(月・祝)にいよいよ高楼方子さんのトークにて、
しめくくりとなりました。
ずっとずっと好きだった作家の高楼さんでしたが、
お会いするのは初めて!
もう4ミリくらい浮き上がった気分で(『4ミリ同盟』参照)、
ドキドキの一日でした。
会場は、定員オーバーの30名近いお客様でいっぱい。
今回のトークは、店長奥山が,いろいろと質問し、
それに応えていただくというスタイルで進行させていただきました。

ファイル 459-2.jpg
(この写真では高楼さんがちょっと困っているみたいですが…汗)

絵本や幼年ものと長編ファンタジーの違いとか、
自分で絵を描く場合と他の画家さんに絵をつけてもらう場合の違いとか、
いろいろと解明したいこちらの質問に対して、
「だって……でしょ」と、歯切れよく応えてくださって、
あっという間の一時間。

何よりも印象的だったのは、小学6年生のときに
『名探偵カッレくん』(リンドグレーン)を読んで、
おはなしを最後まで「書き通す」ことに目覚めて以来、
ある世界や空気感を、
少しずつ少しずつ「言葉」「文章」で紡いでいくことが、
とにかく好きなのだ…ということ。

『まあちゃんのながいかみ』『へんてこもり』シリーズなどの
絵本や幼年ものの場合は、自分が小さいときに感じた
おもしろいことやたのしいこと、そのわくわく感を、
『ココの詩』『時計坂の家』『十一月の扉』などの
長編の場合は、もうすこし複雑な、ある場所のにおいや、
何かへのあこがれ(時には危険な…)を、
こつこつと書いていくうちに、だんだんと見えて来る…。
高楼さんの語る物語作りは、なんというか、
ひと針ひと針何かを編み上げていくような営みに
近いような印象を受けました。
「手しごと」感とでもいえるでしょうか。

絵も、自分で書いた方が表現しやすいもの
(たとえば「まるぼ」)は自分で描くし、
他の画家さんの方がぴったりくる場合にはお願いするということで、
そのお一人が、小さい頃からいっしょに絵を描いたり、
本を読んだり、手芸をしたりしてきたお姉さんの千葉さんでも
あったのだろうと感じました。

他にも、『老嬢物語』に出てくる「知恵者」ではない
ユニークなおばあさん像とか、
訳された『小公女』の「勝気」なセ―ラ像とか、
いろいろな仕事や旅や生活の中から、
「自然」に見つけたものが、声高でも策略的でもなく(笑)、
「自然」な新しさを生みだしているのだと思いました。
そうした物語の魅力を、「解明」するのではなく、
やわらかく味わって受けとめる(批評の)言葉を、
私も探したいと思いました。

そして、今は、5作目の長編にとりかかっているということで、
しかも、今度の主人公は初の男の子になるとか…。
これまた、楽しみです。

トークの最後は、高楼さんからのプレゼントタイム。
『まあちゃんのながいかみ』の「まあちゃんピンバッチ」5つをかけて、
会場はジャンケン大会となったのでした。

ファイル 459-3.jpg
トーク後は、サイン会。
おひとりおひとりとお話しながら、かわいいイラスト入りのサイン。

ファイル 459-4.jpg
そして、店のウィンドウにも、元気な「まあちゃん」を描いてくださいました。

高楼さん、千葉史子さん、
ほんとうにありがとうございました。
たくさんのご来場のみなさまも、ありがとうございました。

原画展は終了しましたが、イラスト入りのサイン本は、
まだ少しあります。
『のはらクラブのちいさなおつかい』『ニレの木広場のモモモ館』
『十一月の扉』など、これからの季節にぴったりの本もたくさん。
これからも、高楼作品の魅力に触れていただきたいと思っています。

*

さて、今年の秋のハックルベリーブックス主催の大きな展示は、
これにて終わりましたが、ギャラリーでは続けて、
版画展、あみもの展なども開催されますし、
読書会やおはなし会や講座もつぎつぎと始まります。
「ハックルベリーブックスで何かやってみたい」ということで、
使ってくださる方も増えてきて、本当にうれしく思います。
ファイル 459-5.jpg

高楼さんが、店の印象を「コージー」な場所と言って下さいました。
「コージー」は、「(包まれるように)居ごこちのよい、
気持ちのよい、〈人が〉おもいやりのある、
〈雰囲気・会話などが〉くつろいだ、和気あいあいとした」
という意味の言葉だそうで、たいへんうれしいことです。

ハックルベリーブックスも10月10日で、
さりげなく8周年となりました。
これからも文化の交差するコージーな本屋を目指して、
なんとか続けていきたいと思っています。